はじめに
「営業部の今月分だけ集計したい」「特定の支店かつ商品カテゴリーの件数を数えたい」――
そんなときに便利なのが、複数の条件で集計できる関数「SUMIFS」と「COUNTIFS」です。
この記事では、それぞれの基本的な使い方と、実務で使える応用のコツを紹介します。
1. SUMIFS関数とは?
複数の条件を満たすデータの合計を求める関数です。
書式は次のとおりです。
=SUMIFS(合計範囲, 条件範囲1, 条件1, [条件範囲2, 条件2], …)
例:営業部の今月の売上合計を出す
| 部署 | 日付 | 売上金額 |
|---|---|---|
| 営業部 | 2025/10/01 | 120,000 |
| 企画部 | 2025/10/02 | 85,000 |
| 営業部 | 2025/09/25 | 95,000 |
この表で「営業部」かつ「10月」の売上を合計したい場合:
=SUMIFS(C2:C100, A2:A100, "営業部", B2:B100, ">=2025/10/1", B2:B100, "<=2025/10/31")
C2:C100… 合計範囲(売上金額)A2:A100… 部署の範囲"営業部"… 条件1B2:B100… 日付の範囲"">=2025/10/1"〜"<="&2025/10/31… 条件2(10月)
👉 ポイント:日付条件は範囲指定を2つの条件で挟むとわかりやすいです。
2. COUNTIFS関数とは?
複数の条件を満たすデータの件数を数える関数です。
=COUNTIFS(条件範囲1, 条件1, [条件範囲2, 条件2], …)
例:営業部の「100,000円以上の売上件数」を数える
=COUNTIFS(A2:A100, "営業部", C2:C100, ">=100000")
3. 実務で使うときのコツ
コツ①:条件をセル参照で指定する
条件を直接書くのではなく、セルに入力して参照すると柔軟に使えます。
| セル | 内容 |
|---|---|
| F2 | 営業部 |
| F3 | 100,000 |
=COUNTIFS(A2:A100, F2, C2:C100, ">="&F3)
→ 部署名や金額を変えるだけで、集計結果が自動更新されます。
コツ②:日付条件はEOMONTH関数で自動化
毎月の期間を自動で指定したい場合、EOMONTH関数と組み合わせます。
=SUMIFS(C2:C100, A2:A100, "営業部", B2:B100, ">="&EOMONTH(TODAY(),-1)+1, B2:B100, "<="&EOMONTH(TODAY(),0))
→ 「当月の営業部売上」を自動集計できます。
4. まとめ
- SUMIFS:複数条件で合計を出す
- COUNTIFS:複数条件で件数を数える
- 条件をセル参照にすると、表が柔軟に
- EOMONTHなどと組み合わせると、月次集計を自動化できる
SUMIFSやCOUNTIFS関数は、複数の条件で集計したい場面によく登場します。
ぜひ日々の業務で活用してみてください。
