「コピーして貼り付け(コピペ)」はExcelで最も使う機能のひとつです。
しかし、普通に貼り付けると「書式までついてきて表が崩れた」「計算結果がエラーになった」という経験はありませんか?
Excelには、必要な要素だけを選んで貼り付ける「形式を選択して貼り付け」という便利な機能があります。これをマスターするだけで、資料作成のスピードは劇的に上がります。
今回は、実務で特によく使う便利な貼り付けパターンを厳選してご紹介します!
1. なぜ「形式を選択して貼り付け」が必要なの?
通常のコピペ(Ctrl + V)は、セルの「すべて(数式・書式・コメントなど)」を貼り付けます。
しかし、実務では以下のようなシーンが頻繁に発生します。
- 計算結果の数字だけを別の資料に使いたい
- 色や罫線はそのままで、データだけを上書きしたい
- 縦長の表を横長に作り替えたい
これらを「手入力」でやり直すのは時間の無駄です。そこで「形式を選択して貼り付け」の出番です。
2. これだけは覚えたい!活用シーン3選
① 数式を消して結果だけを残す「値貼り付け」
関数(VLOOKUPやSUMなど)で出した計算結果を、そのまま他のシートに送りたい時に使います。
- やり方: コピーした後、右クリック > [貼り付けオプション]の[値(123のアイコン)]を選択。
- メリット: 元の計算式との連動が切れるため、元データを削除してもエラー(#REF!)になりません。
② 表の「縦」と「横」を一瞬で入れ替える
「あ、この表、横長じゃなくて縦長にすればよかった…」という時も、作り直す必要はありません。
- やり方: コピーした後、[形式を選択して貼り付け]から[行/列の入れ替え]にチェックを入れてOK。
- メリット: 複雑な表の構造を一瞬で組み替えられます。
③ 書式だけをコピーして見た目を統一する
別の表で作った「きれいな色使い」や「罫線の設定」だけを、今のデータに適用したい時に便利です。
- やり方: コピーした後、[貼り付けオプション]の[書式設定(%と筆のアイコン)]を選択。
- メリット: 入力済みの数値を壊すことなく、見た目だけを一瞬で整えられます。
3. 【時短技】右クリック不要!ショートカットで操作する
マウスを使わずキーボードだけで操作すると、さらにスピードアップします。
| 操作 | ショートカットキー |
| ダイアログを開く | Ctrl + Alt + V |
| 値として貼り付け | Ctrl + Alt + V のあとに V → Enter |
| 行/列を入れ替える | Ctrl + Alt + V のあとに E → Enter |
Point: まずは
Ctrl+Alt+Vだけでも覚えておくと、あらゆる貼り付け形式が選べるようになるのでオススメです!
まとめ
Excelの貼り付けは、ただの「写し」ではありません。
「値」「書式」「行列の入れ替え」を使い分けることで、データの加工や資料の修正にかかる時間は驚くほど短縮できます。
まずは、計算結果を確定させる「値貼り付け」から意識して使ってみてくださいね。
