Excelで表を作っていて、合計が1円だけズレている……。電卓で叩き直しても合わなくて、冷や汗をかいたことはありませんか?実はそれ、ROUND関数ひとつで解決できる「Excelの仕組み」の問題なんです。
1. なぜ計算がズレるのか?「見た目」の罠
多くの人がやってしまいがちなのが、ホームタブの「小数点以下の表示桁数を減らす」ボタンでの調整です。
実は、このボタンは「見た目を変えているだけ」で、セルの中にある細かい小数点以下の数字は消えていません。
具体例:
- セルA1:10.4(表示を四捨五入して「10」に見せる)
- セルA2:10.4(表示を四捨五入して「10」に見せる)
- 合計:20.8(表示は「21」になる!)
画面上は「10 + 10 = 21」という奇妙な状態になり、これが「計算が合わない」というクレームに繋がります。
2. 解決策:ROUND関数で「物理的に」端数を切る
計算のズレを防ぐ唯一の確実な方法は、計算結果そのものを関数で処理することです。
ROUND関数の基本構成
=ROUND(数値, 桁数)
ここで迷いやすいのが「桁数」の指定です。以下の表をカンニングペーパー代わりに使ってください。
| やりたいこと | 桁数の指定 | 例 |
| 小数第一位で四捨五入(整数にする) | 0 | 123.4 → 123 |
| 小数第二位で四捨五入 | 1 | 123.45 → 123.5 |
| 一の位で四捨五入(十の位にする) | -1 | 123 → 120 |
3. 実務で使い分ける3つのROUNDファミリー
四捨五入以外にも、業務ルールに合わせて以下の3つを使い分けましょう。
- ROUND(四捨五入):一般的な統計や概算。
- ROUNDDOWN(切り捨て):予算の算出、消費税の計算(端数切り捨てルールが多い)、有効期限など。
- ROUNDUP(切り上げ):必要資材の算出(余りが出ても多めに確保する場合)など。
4. 【実践】数式の中にROUNDを組み込む
単体で使うよりも、計算式(掛け算など)とセットで使うのが実務の鉄則です。
NG例: =A1 * B1(この後に表示形式で整えるのは危険!)
OK例: =ROUND(A1 * B1, 0)
このように、**「計算が発生するセルすべてにROUNDをかける」**というルールを徹底するだけで、合計欄のズレは100%発生しなくなります。
5. まとめ:信頼される表作りのポイント
- 表示形式ボタンは「最後のお化粧」にしか使わない。
- 計算結果に小数点が出る可能性があるなら、必ずROUND系関数を入れる。
- 合計が合わない時は、数式バーを見て「隠れた小数点」がないか確認する。
「たかが1円、されど1円」。
数字の正確さは、資料を作るあなたの信頼に直結します。ROUND関数をマスターして、自信を持って提出できる資料を作っていきましょう!
